ソーシャルメディアが強力なツールであることは誰もが知っています。
しかし、私たちが気付いていないことは、それがどれほど危険であるかということです。
この調査では、ソーシャルメディアの危険性を理解し、情報に振り回されず、適切な方法でSNSを利用できるようになることが目的です。
*全体像*
SNSを利用することが日常となっている人は多くいますが、SNSはアルゴリズムによって私たちに、考えさせず物事の選択をさせています。
*背景*
SNSが普及したことによって企業はマーケティングの一環として活用している。
インフルエンサーによる商品紹介などで消費者の購買行動を誘発している。
- 企業は利益になると確信してSNSを活用している
- インフルエンサーは企業から広告費を受け取り商品の宣伝を行う
*考えるポイント*
- インフルエンサーを信用していいのか
- 総合的、複眼的思考で考えて消費活動をするには?
アルゴリズムの危険性
SNSの普及、人工知能ブームの再来によって多くの人が耳にすることになった「アルゴリズム」
アルゴリズムはパソコンが意思決定行う為の計算(手段)のことを言います。
SNSではそれぞれのアルゴリズムが常におすすめ表示をしてきます。(求めていないのに)
このアルゴリズムは私たちの手助けをしてくれる機能のように言われていますが、大きく情報を歪めていることが分かっています。
これほど多くの人が理解しているのにも関わらず、インフルエンサーの動画を押し付けられるがままに見て、あなたの貴重な人生の時間を他人に与えるのは心苦しいです。
さらにはSNSでの流行を社会の考えや、あたかも大多数の国民の意見であるかのように報道していますが、恐ろしい発想です。
日本人は良い意味でも、悪い意味でも無関心な人間が多いですが、無関心に陥ると人にたやすく影響されてしまいます。
大した思想のない人間がオンライン上では支持されているように見えるので、実社会でもすごい人間だと勘違いしてしまうことがあります。
オンライン上で支持されている人間の多くは客観的に思考を巡らしても、中身のある人間とは思えません。
- アルゴリズムは人間の思考を奪っているとも言える
- アルゴリズムによる社会の空気作りが起こっている
数が増えれば洗脳が始まる
人間はその集団が増えれば増えるほどに、確証バイアスが高まります。
この確証バイアスに気づかない為に、他人からの真っ当な発言や意見を聞き入れることが出来なくなります。
これは検索エンジンの例が良い例です。
検索エンジンのアルゴリズムでは予測上位に表示されるワードが「世間から注目されている=信用できる」と考えます。
この結果、そのワードを使用者がクリックする事で、その検索ワードの信憑性が芋づる式に増していく事になり、グーグルのアルゴリズムは私たちが好んで見ていると判断します。
そうすると次に検索した人も「この情報は正しい」と判断し、それ以外の情報は誤りであると判断することで確証バイアスのレベルが上がっていきます。
確証バイアスは、個人レベルでの考え方から集団レベルでの考え方に変化し、不正確な推論が行われ、間違った決断を発生させます。
そのため、人間が集団を構成する場合は、その確証バイアスの影響に注意して行動しなければ危険です。
また、確証バイアスが高まるという認識を持ち、情報の広がり方を認識し、不要なリスクを避けることにより、安全で有効な決断を行うことが可能となるでしょう。
他人が正しいと思った情報を批判的な思考で見る習慣をつけることは、間違った情報も正しくなる現代では必須の能力かもしれません。
- 検索上位表示=正しい情報ではない(金を払えば上位表示できる)
- 集団の確証バイアスに流されない
SNSは洗脳と承認欲求
SNSは、承認欲求を満たすだけでなく、ユーザーを「洗脳」している可能性もあります。
例えば、コメント数や『いいね』の数が多くなればなるほど、働きかけられた人々は彼らの行動に特別な意味を見出してしまう可能性があります。
また、場合によっては、ユーザーの悪い考えを「こんなに多くの人がフォローしている=この人の発言(情報)は正しいことである」と感じてしまうかもしれません。
それはあなたの判断ではありません。
洗脳された人たちは、インフルエンサーが販売・宣伝した商品・サービスを購入することでしょう。
しかし、これは十分に検討されるべきです。
2016年スタンフォード大学の研究者が学生を相手に、彼らがさまざまな記事の信頼性を評価できるかどうかテストしました。
デジタルネイティブなはずの学生は、サイトの“見た目”が立派だとか、ソーシャルメディアのアカウントにフォロワーがたくさんいるからとかいう単純な理由だけで判断していました。
SNSを通じてのマーケティングや宣伝には、人間の心理が利用されています。
買わされている事に気づかなければ損害を被るだけです。
したがって、今後はインフルエンサーを選定する際に、十分な情報収集と自分の心理状態を振りかえる事を習慣づける必要があります。
社会的価値などを考えず、くだらないコンテンツを消費するのは控えることをおすすめします。
- インフルエンサーを信用してはいけない
- 常に自分の「心の在り方」を見つめる
まとめ
SNSが強力なマーケティング ツールであることは周知の事実です。
しかし、マーケターが人間の心理を利用して、これらのプラットフォームでの購買行動に影響を与えていることは、あまり知られていないかもしれません。
残念ながら、多くの人は自分が操作されているという事実に気づいておらず、虚偽の広告の犠牲になっています。
では、インフルエンサーによる洗脳から身を守るにはどうすればよいでしょうか。
まず、私たちがいかに説得されやすいかを認識し、時間をかけて製品やサービスを適切に調べてから購入することが重要です。
第二に、インフルエンサーが何をすべきかを私たちに指示したとしても、決定を下す際には注意を払い、私たち自身の判断を使用する必要があります。
これらの簡単なヒントに従うことで、詐欺的なマーケティング戦術に惑わされるのを防ぎ、お金をあるべき場所、使うべきところに使い、社会をより良くしていきましょう。