オープンソースインテリジェンス(OSINT)で最も注意が必要となるのが、嘘の情報を掴まないことです。
私達は、世界を自分の目で見て、自分の頭で考えて歩いていくしかありません。
この自分で判断する行為もやっかいで、その判断の多くは誤っている可能性があることは懸命な人ならば理解できるはずです。
思考する時は自分を俯瞰的に見る事が重要となります。
なぜなら人間は「自分にとっての正義」に縛られながら思考してしまう生き物だからです。
例えば今回のロシアがウクライナに侵攻したことも、ロシアにとっては「正義」であって、悪い事ではないからです。
思考を妨げる要因としてもう一つの原因をあげると「偽装工作」があります。
この世界は偽装工作によって回っているとも言えるほどに、嘘にまみれています。
今回はその「偽装工作」に惑わされないようにするために、ビジネス・政治の面から学んでいきたいと思います。
偽装工作とは
偽装工作は物事の真意を隠すこと、隠したほうが都合の良い物事を守る行為を偽装工作と言います。
この偽装工作は政治面だけに限らず、ビジネスや私たちの一般生活の中でも行われています。
正しい偽装工作の中には個人情報の保護を考慮し、法に則った正当な行為や人々の混乱をさけるために言わない事を選択し、結果として偽装工作を行う事も考えられますが、現代のようにモラルの崩壊した社会では偽装工作を悪用する事が前提となっています。
これを未然に防ぐためにも、常に批判的思考の態度をもって、考えるクセをつけることが重要です。
ビジネスの偽装工作
近年ではSNSマーケティングと言われる手法が、ビジネス界隈では主流となっています。
これも名前が変わっただけで、人に売りつける為の戦略という中身はかわっていないのです。
人に売りつける為に利用されるのが私たちの感情です。
その感情の中でも特にネガティブな面にターゲットを絞って行うことが、広告の中では盛んに行われています。
これは非常に残念なことですが、営利企業は自分たちの都合の良い面だけを強調して伝え、社会的倫理にそぐわない行為は徹底して隠し、利益を得るために情報操作を行います。
他にもビジネス的偽造工作には「お客さまの声」があります。
このお客さまの声は、私たちには本当の事はわからないし、調べようがないわけです。
しかしこの真実かわからないお客様の声を私たちは信用し、商品・サービスを購入してしまいます。
これがSNSマーケティング、ビジネス面での偽装工作です。
これを防ぐためには、自身の価値判断が必要になりますが、人によって価値基準が違うため世の中には、必要のない商品・サービスが溢れかえってしまうのです。
私たちは常に「搾取の対象」であることを自覚すべきなのです。
政治の偽装工作
これは特に説明する必要はないと思いますが、プロパガンダや汚職事件の隠蔽の事を指します。
日本人はあまり政治に関心がないと言われますが、近年は少しずつではありますが興味を持ち始めているのではないでしょうか。
これはSNSが良い方面で活躍していると言えます。
日本は今だに大きな政策が行われる前に、どうでもいいニュースを大きく取り上げたりしていますが、稚拙な偽装工作だと思います。
そんなしょぼい偽装工作をしている間に、海外では第二次世界大戦前から、ロシアのGPU(KGB)を筆頭に専門機関を設立し、他国への警戒・弱体化を行っています。
その点を踏まえると、日本は専門機関があるにはあるが、随分と遅れを取っていると言えざるを得ないでしょう。
近年KGBのような専門機関ではプロパガンダの非常に強力なツールとしてSNSを活用し、自分たちの都合に合うような内容で日々情報発信をしています。
これは著名人なら個人でも有効で、トランプ元大統領のように炎上させることで、情報の拡散速度が上がり、人々の注目を集めることができます。
また専門機関と別に情報を拡散させる要因を雇い、大量の情報をネットの世界にばら撒く部隊も作られていると言われています。
そして彼らの得意技には陰謀論も含まれているのです。
陰謀論は人気が高く、話題性もあり、SNSでは情報を精査する間もなく拡散されることになるため、ブレーキなく真実かのように社会に浸透します。
このような陰謀論は、ワクチン騒動のように社会を間違った方向に導いてしまうのです。
ワクチン騒動は今も真実が明らかにされていませんが、政治の偽装工作は自国の利益・既得権益者の利益を守るために活用され、私たちを信じ込ませ、混乱させます。
結果として私たちは、自分の力で情報を見分けることが必要になるわけですが、なかなか難しい時代になりました。
まとめ
偽装工作は情報社会において、国家の生命線にもなり、私たちの生活を脅かす存在でもあります。
一つの情報の判断で戦争にもなりかねない情報戦は、危険な手段であり、本来は必要のない事です。
しかし人々は自分の利益、自国の利益欲しさに、ありとあらゆる手段で欲望を満たそうとします。
それは平和ボケの日本人にも言えることですが、私たちの生活も何者かの犠牲の上に成り立っていると考えると辛くなります。
1人ひとりが人間を修める努力を行うことが、1人でも多くの人が幸せになる近道として終わりとします。