市場調査の一例として、探偵業界を例に実際にやってみたいと思います。
【第一章】探偵業の市場規模
市場規模とは?
まずは探偵業の市場規模から確認していきましょう。
市場規模とは、その市場で取引されるお金の量を表します。つまり業界ごとの総売り上げです。取引される金額が大きいほど、市場規模は大きくなります。市場は約180種類あると言われているので、自分の仕事の市場を調べてみると良いかもしれませんね。
その市場の中に、需要(お客さん)と供給(事業者)が存在します。
そして、需要と供給にはバランスがあります。
需要が少なくて供給が多い市場は競争が激しい市場です。逆に需要が多くて、供給が少ない市場は競争が過熱しておらず、優れた市場だと言えますね。需要がないとビジネスは成り立ちません。
今回は誰でも実践できるように行政機関と業界団体のデータを活用して分析します。
探偵業の市場規模は?
それでは、探偵業の市場規模を確認していきましょう。
様々な市場の相対的な大きさがわかる「市場規模マップ」によれば、探偵・調査業務の市場規模は1,200億円でした。1,200億円と同規模の市場は
- トイレットペーパー(1,373億円)
- ゴルフ練習場(1,250億円)
- トレーディングカードゲーム(1,130億円)
他にも、市場規模を自分で調べるには3つの方法があります。
- 企業の売り上げから計算する「企業の売り上げ / 企業のシェア」
- 企業の平均売上から計算する「市場の企業数 × 1社あたりの平均売上高」
- 消費数から計算する「顧客数 × 顧客単価 × 利用頻度」
探偵市場の需要と供給はどうか
まず探偵業は届け出を行う必要があるので、警視庁のデータから確認することができます。
データによると探偵事務所は2016年~2022年にかけて1300業者増えてます。これは供給が増えてることを意味しています。さらに婚姻関係事件も減少していることから供給が多いのは気になりますね。
しかし供給過多とはいえ、需要がある限りは市場に参入することができます。探偵業者の依頼は浮気調査などがメインのため、需要は民間トラブルです。結婚するヒトが減少していますが、そこは問題ありません。なぜなら今後市場の伸びが予想される社会的背景があるからです。
探偵業界の需要が伸びる理由
探偵業界が伸びる理由は以下の2つです。
- マッチングアプリでの出会いが増加
- 副業解禁で探偵業が消費者の近い存在になる
これ以外にも探偵業界は閉鎖的であり、まだまだ改善の余地が残されているため、これから参入する方にも期待したいところです。そして何よりAIに仕事を奪われる心配がない点も、仕事としては魅力的ではないでしょうか?
調べたりないヒトは、検索ボリュームなども調べると色々な視点が生まれて良いと思います。
市場調査、市場分析することで「自分は参入できるか」「自分なら改善できる」など、意思決定の大きな指針とすることができます。そして自分なりの戦略を立ててビジネスを構築すること。誰かが言ってたから無理ではなく、自分の思考で考えることが重要です。