「搾取されないために価格の決め方を知ろう!正しい選択で消費を楽しもう!」

探偵が調査する際にも、依頼主から調査料金を頂かなければなりません。

しかし、依頼主の負担になるような金額を受け取ってはいけません。

ましてや依頼主、辛い思いをしている人から搾取するような行為をしては、人としての信頼を失います。

そこで今回は、価格の決め方について学んでおきましょう。

同じ商品をより高く売ることで利益を出すのが転売です。

転売が悪いということではありませんが、適正な値段を知らないこと、もしくは適正な値段で売られていないことが問題です。

例えばあなたは高価な商品を買うと時には、アマゾンや楽天など、他にも安く売られていないかチェックすると思います。

では、低価格な商品ではどうでしょうか。

多くの人は生活に支障がない程度で購入する判断を下します。

私たちは「これぐらいならいいか」と安易な考えで購入していますが、ようするにあなたは「買わされている」状態にあります。

多くの営利企業はこの小さな利益を積み上げる事を徹底しているため、抜け目がありません。

高価な商品だろうが安価な商品だろうが「買わされている」状態で購買行動を起こしてはいけません。

それこそが搾取の対象であることの証明だからです。

搾取の対象にならないためにも価格の決め方を知りましょう。

1.価格を決める方法

価格を決める方法は様々あります。

簡単に説明していきます。

1-1.原価率から価格を決める

まずは基本的な事から抑えましょう。

  • 「原価」とは、商品・サービスを作るために使ったお金
  • 「原価率」とは、販売価格に対するその原価の割合のこと

営利企業が利益を儲けるためには、原価が販売価格より低ければ良いわけです。

【例】原価:300円の商品の場合、販売価格:400円で利益:100円となる

原価率で販売価格を決める場合は以下の通りで

【例】原価:300円の商品を原価率:70%として割ると販売価格:429円となる

1-2.利益率から価格を決める

利益率から価格を決める方法もあります。

  • 利益率とは、収益の中でどれくらいの利益があるか表す割合
【例】販売価格:2000円から仕入れ価格:1000円を引くと粗利益:1000円となる
   粗利益:1000円を販売価格:2000円で割ると50%の利益率となる

1-3.価格設定方法一覧

コストプラス法販売価格=原価(直接費 +間接費)+利益
マークアップ法売価=仕入原価+一定率の利益
バリューベースプライシング商品・サービスの価値に基づいて価格を設定
競争志向型価格設定他社との製品価格を基準より低い価格に設定する方法
スキミングプライシング初期は価格を高く設定し、徐々に価格を下げていく方法
ペネトレーション・プライシング(市場浸透価格)初期に価格を低く設定し市場シェアを取る方法
キーストーン価格小売店が商品に支払った卸価格を二倍にして価格を設定する方法

2.消費者心理的価格設定と注意点

基本的な価格設定はおおむね以上の通りです。

ここからが本当に伝えたいことであり、重要な点なのでお付き合い頂きたい。

2-1.抱き合わせ価格

抱き合わせ価格」は「バンドル販売」や「セット価格」と呼ばれるマーケティング戦略。

抱き合わせ価格とは「セットで販売すること」で商品ごとの価値から焦点をずらし、消費者の判断を誤らせます。

主に購入されやすい利益の薄い商品と、購入されにくい利益の高い商品をセットにした価格にすることで、販売数と利益を確保することが目的です。

購入した後に、よく考えたらこれはいらなかったとなるパターンにならないように考えて購入しましょう。

2-2.名声価格

名声価格は【威光価格】とも呼ばれて販売する商品を高価格に設定することで、あたかも商品自体の価値が高いかのような錯覚を生み、消費者に優越感を持たせる戦略です。

価格の高い商品=価値の高い商品ではない事を忘れないようにしましょう。

ちなみに以下の心理的現象が働いています。

ハロー効果対象の目立った特徴によって、対象の印象をゆがめてしまう心理現象

2-3.端数効果

端数価格はスーパー等でよく見かける98円、198円、1980円のような端数で販売することで、消費者により安く感じるように販売するテクニックです。

お得感が増すため日頃からスーパーで買い物をする人は確実にターゲットになっています。

消費者も「塵も積もれば山となる」精神でスーパーに出かけましょう。

2-4.ロスリーダー価格

ロスリーダー価格は取引量を増やすためにセール商品などで、消費者を引き付け、追加の購買行動を起こさせる戦略です。

無駄な消費は控えましょう。

2-5.慣習価格

業界の慣習で決められている価格です。

これこそが既得権益が得意としている戦略かもしれません。

そこには企業同士の競争もなく、企業が安定して利益を吸い上げ続けるシステムが出来上がっています。

意味ある消費を心掛けましょう。

2-6.アンカリング価格

アンカリング効果を利用したマーケティング戦略です。

アンカリング効果とは最初に印象的な情報を与えることにより、その後の意思決定に影響を及ぼす効果で、最初の価格で消費者に商品価格の基準(アンカー)を植え付けることで、値引きなどの販促によってお得感を持たせるのが狙いです。

「価格の基準を決めるのは私だ」という気持ちを持ちましょう。

さいごに

私たちが日常的な購買行動の中で、いかに思考を支配されているか理解して頂けたでしょうか。

現代の営利企業の多くは、「いかに稼ぐか」が商売の基本になっていると感じます。

本来の商売の目的でもある「人々の暮らしをより良くする」精神を取り戻してほしいものですが、消費者の私たちが営利企業からの搾取に対抗するには自分の思考しかありません。

消費者の一人ひとりが自らの意志で、正しい選択をすることで、日本がより良い社会になることを切に願っています。

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